ソニーを倒したサムスン、さらなる敵に立ち向かう
日本のソニーはもう過去の敵。我が国のサムスンはアップルを倒しに向かう。そんな韓国の記事に出くわした。
소니 누른 삼성, 더 큰 적을 만나다(原文)
自国愛に満ちた記事であんまりいい気持ちで読めないが、事実は事実として冷静に受け止めなければいけない部分もある。
むしろ、普通の韓国人は日本の企業のことをこう考えてるんだろうなぁ、と受け止めるべきかもしれない。
ソニーが敗者であることは、この記事が取り上げる内容が事実であるから寂しい限りである。
[要約]
- ウォークマン神話
- 井深の創造性・先見性 (他人に迷惑をかけず音楽を持ち歩いて聞けたらいいな)
- エンジニアの反対 (そんな小さくて録音できるの作れない、録音機能のない機械なんて売れない)
- 市場開拓の困難さ (イヤフォンは補聴器みたいでいやだ)
- 最初のコンセプトは「音楽を持ち歩く」
- 日本よりも米国のヤッピー(エリートサラリーマン)の間でヒット 「自分の世界に入れる」
- 史上初めて「自分だけの家電製品」「誰もが持ち歩く電子機器」になった
- 和製英語「ウォークマン」は最初は笑われたが、最終的に辞書に載るまでになった
- 以後「ウォークマン」は小型プレーヤーの代名詞に
- 3億台以上出荷。Made in Japan、日本の先端技術の象徴、日本品質の代表だった
- アナログからデジタルへの移行に乗り遅れたソニー
- アナログ時代の"名品"の未練にとらわれ、商機を逸すること多々
- ブランドに対する過信から、MP3や携帯電話を軽視しすぎた
- MDに固執、MP3をあざ笑った経営陣
- 簡便さを求めた消費者を無視して"音質"に突き進んだ
- 先端事業よりもソフト・コンテンツ分野に事業を多角化
- ソニーは当時のサムスンを「ただの部品企業」と評価していた
- ソフトに注力しすぎ、ハードウェアへの投資がおろそかに
- 多角化の副作用で各部門に利己主義がはびこり始めた
- "Innovator's Dilemma"の好例として挙げられる不名誉
- 初めてサムスンに負ける(2006年テレビ販売量、2007年特許出願数)
- デジタルに挑戦したサムスン
- ハードウェア部門を堅持し、テレビと携帯電話に注力
- 2009年、HP・Siemensを破って売り上げ全世界一位
- デジタル時代は標準化の時代
- 標準化された中では技術力の差異はさほど生まれない
- 重要なのは「速度」
- 誰よりも早く高性能な製品を出し、追いつかれる間にアップグレードを繰り返す
- 2004年ユン前会長の"刺身理論"「どんなに高級な刺身も明日には腐る。在庫は致命的である。」
- 絶対王者サムスン
- 市場開拓、ソフトウェアに弱いサムスン
- ソニーのように永遠の1位はない
- サムスンは今アップルから挑戦を受けている (本当か?w)
- 既存の市場でキー技術がないまま先行投資と素早い意志決定でもぎ取った1位
- 英国フィナンシャルタイムズは「サムスンはセールスマシーン」と酷評
- サムスンにはアップルのような創造性とソフトウェアがない
- CESでの崔社長「iPadは我々を反省させた」
- 営業利益はアップルに負けている
- サムスンは新市場を開拓するよりも既存市場で集中投資し、価格力と機能で勝負
- 他社よりも安く、違うものを作る
- 変わらなければならないサムスン
LinuxでUSB外付けディスクを快適にマウントする
LinuxでUSB外付けディスクをつないでマウントしようとするとき、接続する順番や環境によって各デバイスが/devディレクトリのどこにマップされるのかが一意に定まりません。このため、頻繁に外付けディスクを使うことが前提となる環境において、マウントポイントを自動的に統一することができず非常に不便です。そこでこのエントリでは、外付けディスクのマウントの煩わしさを解決する方法を紹介いたします。
Debianをはじめとして、最近のLinuxディストリビューションで採用されているカーネルでは、接続されているディスクを、接続順や接続環境に依らずに一意に判別するため、画期的な手段を用意しています。 具体的には /dev/disk/ 以下にID,Label,Path,UUIDの4種類からデバイスマップを取得できるのです。
$ ls /dev/disk/ by-id by-label by-path by-uuid
それぞれのディレクトリには各ディスクやパーティーションのデバイスファイルにシンボリックリンクが張られており、ディスクが持つ固有情報をキーとして利用し、マウントに活用することができます。
このエントリでは、利用できる4つのキーのうちUUIDを利用することによって、接続順に依らず自動的に同じ場所にマウントする環境を実装してみます。 UUIDは、Universally Unique Identifierの略語で、様々なデバイスを一意に識別するために利用されるものです。こう表現すると難しく聞こえますが、たいていの場合何も考えなくてもすでに割り振られているIDですから、このIDを有効活用してみましょう。
準備
用意するのは外付けUSBディスクとしてUSBメモリ(SanDisk cruser mini 128MB)と外付けHDD(1TB SATA-USB変換ケース入り)の2つ、接続するPCはDebian lennyをインストールした自作NAS(D945GCLF2 RAM:1GB HDD:1TB)です。 なお、Debianのランレベルは2で、Gnome環境やKDE環境の自動マウントは無効になっているものとします。 では、基本編と応用編に分け、実装方法を紹介していきます。
基本編
まず、同じデバイスを同じ場所にマウントをするには、以下の2つの作業を行います。
- 各デバイスのUUIDを調べる
- UUIDを利用してマウントする
では、順番に確認していきましょう。
各デバイスのUUIDを調べる
まず、各デバイスのUUIDを調べてみます。 まずUSBメモリから調べます。USBメモリをPCに接続し、直後に以下のコマンドを実行します。
$ dmesg | tail -n 22 [428873.472359] usb 5-5: new high speed USB device using ehci_hcd and address 3 [428873.614823] usb 5-5: configuration #1 chosen from 1 choice [428873.614823] scsi3 : SCSI emulation for USB Mass Storage devices [428873.621762] usb-storage: device found at 3 [428873.621762] usb-storage: waiting for device to settle before scanning [428873.621762] usb 5-5: New USB device found, idVendor=0781, idProduct=5150 [428873.621762] usb 5-5: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=3 [428873.621762] usb 5-5: Product: Cruzer Mini [428873.621762] usb 5-5: Manufacturer: SanDisk Corporation [428873.621762] usb 5-5: SerialNumber: SNDK4CC8443998600107 [428879.935348] usb-storage: device scan complete [428879.935348] scsi 3:0:0:0: Direct-Access SanDisk Cruzer Mini 0.1 PQ: 0 ANSI: 2 [428879.943847] sd 3:0:0:0: [sdb] 250879 512-byte hardware sectors (128 MB) [428879.943847] sd 3:0:0:0: [sdb] Write Protect is off [428879.943847] sd 3:0:0:0: [sdb] Mode Sense: 03 00 00 00 [428879.943847] sd 3:0:0:0: [sdb] Assuming drive cache: write through [428879.947843] sd 3:0:0:0: [sdb] 250879 512-byte hardware sectors (128 MB) [428879.947843] sd 3:0:0:0: [sdb] Write Protect is off [428879.947843] sd 3:0:0:0: [sdb] Mode Sense: 03 00 00 00 [428879.947843] sd 3:0:0:0: [sdb] Assuming drive cache: write through [428879.947843] sdb: sdb1 sdb2 < > [428879.968840] sd 3:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk
すると、接続されたデバイスの情報が表示されます。今回のこの表示では、[sdb]
という文字列から、/dev/sdb
にマップされたことがわかります。また、このUSBメモリのパーティーション情報を得られ、/dev/sdb1
, /dev/sdb2
がそれらに対応しているということも下から2行目の情報で判断できます。
なお、2つのパーティーションが認識されていますが、製品によってパーティーション構成は異なるので、適宜読み替える必要があります。今回の製品はsdb1
のみをデータ保存領域として利用しているものなので、sdb1
をマウント対象とします。
では、この/dev/sdb1
がマウントしたいパーティーションだということがわかったので、このUUIDを調べましょう。といっても特別な作業は必要ありません。 接続してから/dev/disk/by-uuid/
のファイルリストを見てみます。
$ ls -al /dev/disk/by-uuid/ | grep sdb lrwxrwxrwx 1 root root 10 2008-11-15 16:34 3B69-1AFD -> ../../sdb1
3B69-1AFD
というシンボリックリンクが/dev/sdb1に向けて張られていることがわかります。
この3B69-1AFD
という文字列が今回試すUSBメモリのUUIDです。
仮に、接続順などの関係でデバイスが異なる場所にマップされても、この/dev/disk/by-uuid/3B69-1AFD
というシンボリックリンクが適宜リンク先を張り替えてくれるので、マウント時のデバイス名の代わりにこのシンボリックリンクを指定するようにすれば、デバイスのマップ名をいちいち調べ直さなくてもよいことになります。
ちなみに、UUIDのほか様々なパーティーション情報を取得するコマンドにvol_id
というものがあります。
$ /lib/udev/vol_id /dev/sdb1 ID_FS_USAGE=filesystem ID_FS_TYPE=vfat ID_FS_VERSION=FAT16 ID_FS_UUID=3B69-1AFD ID_FS_UUID_ENC=3B69-1AFD ID_FS_LABEL=***** ID_FS_LABEL_ENC=***** ID_FS_LABEL_SAFE=*****
この結果からもID_FS_UUID
フィールドの値、つまり3B69-1AFD
がUUIDであることを確認できました。
ほかにも、ファイルシステムがFAT16であることなど、マウント時に有用な情報が得られるので、こちらのコマンドも覚えておくと便利かもしれません。
UUIDを利用してマウントする
UUIDもわかったところで、実際にマウントをしてみましょう。 まず、マウントポイントを作成します。(要root権限)
$ sudo mkdir /mnt/usbdisk1
作成したマウントポイントにUSBメモリをマウントします。
ファイルシステムはvfat
を指定し、書き込み権限を一般ユーザにも与えるためにumask=000
を指定することにします。(要root権限)
$ sudo mount /dev/disk/by-uuid/3B69-1AFD /mnt/usbdisk1 -t vfat -o umask=000
エラーが出なければマウント成功です。
上記のmountコマンドをスクリプトか何かに保存しておけば、いちいちデバイス名を調べる必要がなくなるのです。(ちなみにmountコマンドの-U
オプションでもUUIDを利用したマウントができますが、結果は同じです )
では、dfコマンドでマウント結果を見てみましょう。
$ df | grep sdb /dev/sdb1 125216 99888 25328 80% /mnt/usbdisk1
問題なくマウントできました。 他のUSB外付けディスクのUUIDについても同様の方法で調べ、すべて把握しておけば、いくつどの順番でデバイスを接続したとしても、どこにマップしているかを調べる必要がないので、2回目以降のマウント作業はとても便利になるでしょう。
応用編
基本ができたら、autofsというツールを使ってさらに便利な環境を構築してみましょう。 autofsは、マウントオプションなどを事前に登録しておけば、マウントとアンマウントをファイルアクセス要求に応じて自動的に行うツールです。autofsの設定ファイルにUUIDを活用するのです。
autofsの導入
Ubuntuをはじめとした最近のディストリビューションにはautofsのパッケージが用意されているので導入は非常に簡単です。(要root権限)
$ sudo apt-get install autofs # Ubuntuの場合
uuidをautofsに登録
インストールが完了したら2つの設定ファイルを書き換え、autofsにUSB外付けディスクのUUIDを登録します。(要root権限)
$ sudo vi /etc/auto.master # マスターファイルに /misc ディレクトリへのマウントを行うよう設定 /misc /etc/auto.misc # この行のコメントアウト"#"を外す
USB外付けディスクのUUIDはauto.misc
に登録していきます。(要root権限)
なお、マウントオプションは適宜パーティーションに応じて変更する必要がありますので注意してください。
$ sudo vi /etc/auto.misc cruzermini -fstype=vfat,umask=000 :/dev/disk/by-uuid/3B69-1AFD # Cruzer mini exthdd0 -fstype=ext3 :/dev/disk/by-uuid/a649dea8-d1fe-444a-83a4-ae44c40b1db9 # 1TB HDD SATA-USB外付けケース入り
ファイルの編集が終わったらautofsを再起動します。(要root権限)
$ sudo service autofs restart
設定が正しく反映されているか見てみます。
$ ls -al /misc/crusermini /misc/exthdd0 /misc/cruzermini: total 47696 (省略) /misc/exthdd0: total 28 (省略)
UUIDを指定して自動マウントを行うことができました。 このようにしておけば、接続順を気にせずに固定のマウントポイントでUSB外付けディスクにアクセス可能です。
なお、autofsは一定時間のアクセスがない場合、自動的にデバイスをアンマウントしてくれますが、取り外すときには必ずdfコマンドでマウントされていないことを確認してから取り外すようにしましょう。 アンマウントされていない場合は、root権限でumountで手動アンマウントし、取り外せば問題ありません。
以上、UUIDを利用したUSB外付けディスクのマウント方法をご紹介しました。 もちろんUUID以外にもラベルやデバイスIDを使うことでも同様のことができます。
この方法は、Linuxでやっかいだった外付けディスクのマウントの煩わしさを鮮やかに解決してくれます。 是非、一度は試されることをお勧めします。